ビブリオ病の症状・治療法

メダカ・金魚
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飼育魚の体色黒化、遊泳力低下、エラ基部に赤み、体表に点状出血などが見られる場合、ビブリオ病に感染した可能性が高いです。水産業界では淡水や汽水でも見られますが、アクアリウム界においてはビブリオ病とは海水魚でみられる病気のことを指します。

ビブリオ病の症状・原因

ビブリオ病は水中に常に潜んでいる常在細菌であり、健康魚であれば発症することは無く、主に免疫力低下や疲弊した観賞魚、ケガやストレスにより衰弱した魚に発症するなど日和見感染で発症することが大半です。

症状としては

外見症状:体色黒化、遊泳力低下、エラ基部発赤、肛門発赤、体表点状出血
内部症状:脾臓腫大、肝臓の点状出血、腸管白濁

上記に加えポップアイ「眼球突出」や腹部膨満感を起こすことがありますが、外見上は上記含めてビブリオ固有の特徴的症状というものは無く、病理検査が出来ない一般家庭では確定診断が難しいところがあります。

病理判断がわからない場合は「病名が分からない飼育魚の生存率を飛躍させる病気治療について(淡水・海水共通)」で病原体の種類をある程度特定出来る為、ぜひ読んでみてください。

病名が分からない飼育魚の生存率を飛躍させる病気治療について「淡水・海水共通」
白点病や水カビ病などと違い、病名も治療法も分からない病気や症状は珍しくありません。これら病名不明な観賞魚の病気に試すべき治療法と応急処置について記載しています。

予防について

ビブリオは水中に常在する細菌であるため、どれほど水質をキレイに維持しても一定数は存在しています。水産業では不活化ワクチンで発病予防する方法がありますが、アクアリウム界では日和見感染によるものが多いので、水質悪化や混泳によるストレスをかけないこと、海水魚に傷をつけないことがビブリオ病を発症させない最大の予防になります。

海水魚の日々の健康チェックはもちろんのこと、週に一度は簡易水質検査を行い、水質維持に努めましょう。

簡易検査ではPHの数値が読めないため、PH数値だけはPH計やPH試験紙で測定することをオススメします。

PH測定は機器を使うのがベストですが、スズメダイやクマノミなど水質悪化に強いグループであれば試験紙で十分だと思います。
その他ヤッコやチョウチョウウオ類などを飼育する時にPH計を使うと良いです。

ビブリオ病の進行経過と治療法

多くは体色が徐々に黒色化していき、調子を悪そうにしているところから始まり、エラや体表の白濁や炎症「欠損や発赤など」から皮膚ただれ → 皮膚剥離からの真皮露出 → 真皮壊死から筋肉の露出と進行していきます。

だいたい初期感染から末期までは平均1週間~10日ぐらい、海水魚の種類や衰弱度合いによって1週間ともたない場合もあるため、異変に気付いた段階で迅速に治療開始する必要があります。

ビブリオの他魚への感染率

他魚への感染率は高く、1~2日ほどで感染します。
混泳魚が多ければ多いほど集団感染を起こすため、一匹でもビブリオ感染が疑われる場合は、病魚を別容器へ即隔離し、病魚がいた本水槽には魚病薬を規定量の1/3加え、1/4~1/5水換えを5日間行うことをオススメします。

Kyo
Kyo

ビブリオなら水槽環境が悪化していることが予想される為、水質ショックを起こさないために水換えは少量ずつを毎日行うのが望ましいです。

治療法

ビブリオは細菌類であるため第一選択は抗菌剤を用います。
キノロン系抗菌剤が治癒に有効であるため、ビブリオ治療にはオキソリン酸が配合されている魚病薬を選びます。

オキソリン酸含有成分のものがグラム陰性菌であるビブリオをよく叩いて治療効果を発揮してくれますが、魚種によっては感受性の違いから薬害を受ける海水魚もいます。
投薬は一気に規定量を投与することを避け、規定量の1/5ぐらいから始め、病魚の様子をしっかりと見ながら少しずつ投与量を増やしていきましょう。

Kyo
Kyo

キノロン系薬剤自体がPH11と高値であるため、慎重に入れないと急激にPH上昇し薬害の前にPHショックで☆になります。なので投与量はPHを小まめに測定しながらが良いです。

魚を☆にする一番の原因はPHショックだと聞くよ。PHはいつでも測れる様にPH計を持っておくことが大事だね。

オキソリン酸「キノロン系薬剤」はカルシウム成分が多い水に入れると薬浴効果が減弱します。ビブリオ病の治療に使用する場合は、ほぼ海水魚なので、治療の前は濾過槽も飼育水もキレイな状態にしてから使用すると効果がUPしますよ。

上記の詳細は「魚病薬の効果を最大限、飼育魚の負担を最小限にする方法について」をご参照ください。

魚病薬の効果を最大限にする、飼育魚の負担を最小限にする方法について
魚病薬が効かないのは水が汚い、濾過槽や底砂にゴミ・ヘドロが溜まっているなど環境に問題があるのが殆どです。薬効成分がきついと言われているのも使い方次第で効果抜群、負担最小限に出来る為、この記事でこれら方法を記載します。

水槽サイズ別魚病薬の選択とオキソリン酸使用の利点

オキソリン酸含有成分の魚病薬は小型水槽と大型水槽にそれぞれ適しているものがあります。

小型水槽向きの魚病薬「60cm水槽未満」
・グリーンFゴールドリキッド

大型水槽向けの魚病薬「60cm水槽以上」
・観パラD

両方に適しているものは経口摂取で魚病薬をエサに混ぜて食べさせるパフラジン。

どの魚病薬を使ってもオキソリン酸はグラム陰性菌を強力に叩く薬剤なので、生物に良い働きをするものが多い陽性菌「濾過バクテリア菌など」を維持したい場合にも使えます。

ただ薬剤なので、他の無脊椎生物「エビや貝、イソギン」やライブロックなどにも無害とは限らないので、あくまで濾過細菌にはという認識でお願いします。

投薬し薬浴効果が効き始めると出血や白濁部分などの病変部位は進行が止まってきて、発赤や腫脹している部分が徐々に消えて本来の色に戻っていきます。
その後、順調に回復すれば壊死していた部分は2~3週間で真皮が再生され、ウロコが生えそろってきます。1か月も経てば本来の形に戻りますが、それまでは他病気の2次感染や寄生虫に付かれやすいので、水質維持に特に努めてください。

おまけ・補足

治療は規定期間を守り、延長して薬浴しないように注意してください、耐性菌が出来てしまい治癒の難易度が上がってしまいます。

治療期間中に治癒効果が実感できない場合は別の病気or魚病薬効果が汚れや目詰まりで本来の力が発揮できていない可能性があります。
詳しくは治療法の項目で紹介した「魚病薬の効果を最大限にする~」を読んでみてください。

最後に海水魚自体の自己回復力を上げる栄養補給品としてラクトフェリンがあります。
ラクトフェリンは体表粘膜「インターフェロン」を厚くするだけでなく、体内からのケガ再生能力にも効果があります。
特に皮膚や皮下組織などの再生にも期待がもてるため、拒食や衰弱していないエサを食べられる海水魚には与えることをオススメします。

詳しくは「3種の神器ラクトフェリン、フコイダン、クロマジェルについて」で紹介しています。

3種の神器ラクトフェリン、フコイダン、クロマジェルについて
淡水魚・海水魚の病気予防、治癒力促進にたいへん効果があり飼育を楽にする3種の神器です。ラクトフェリンは飼育魚を病気になりにくくし、他2つは病原菌の吸着、発生抑制にも効果があります。
Kyo
Kyo

海水魚の健康な体を守るのに必須の成分として体表粘膜バリア、好中球活性化、アミノ酸が必要です。これらを上手く補給することで他より病気に強い海水魚に育ちます。

今回はビブリオ病について記載しましたが、当サイトでは他にもたくさんの記事を書いていますので、知りたい情報をサイト検索画面やカテゴリーから調べて読んでみてください。

どんな病気も早期発見・早期治療が大切。
飼育スキル以上に治療スキルを上げて、ぜひ長期飼育を目指してください(^^♪

補足

ビブリオや細菌感染は水質悪化の他にも、汚れた物を水中に入れたり、濾過槽に細菌が広がっている時にも起こりやすい病気です。

また、魚同士のケンカやレイアウト物「人工物、ライブロックなど」による体表のスレによる外傷を作らないことも大事なので、病気が起こる場合は魚同士の混泳の見直しやレイアウト物の配置替えも考慮して、ケガの無い水槽を目指してくださいね(^^♪

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