ツリガネムシの駆除、予防、治療法について

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金魚など生き餌をアロワナに与えていると、体に小さい白点が付くことがあります。
28度以上の高水温下で飼育することが多いアロワナに白点病は滅多にかからない病気なので、だいたいツリガネムシという寄生虫の仕業です。

確実な判断法は近くで見て白い点に線が生えているミニおたまじゃくしみたいな姿をしていればツリガネムシです。

ツリガネムシの危険性について

イカリムシやウオジラミなどと同じく金魚やコイなどに寄生する生物です。
飼育魚が危険にさらされるような怖い病気では無いですが、寄生したまま放っておくと無数に増え、全身かゆがって水槽レイアウト品や底砂などにこすり付けて傷口が出来てしまい他病気の2次感染の引き金になるので駆除が必要になります。

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寄生予防法

まず生き餌に金魚を与えていたのなら、中止します。
個人的に金魚を餌に与えるのはオススメ出来ず、消化の良いヒメダカや高栄養価のフタホシコオロギ、餌ガエル系を餌にするのが良いと思います。
ヒメダカは寄生が少ないですが、念のために体表にイカリムシなどの寄生虫がいないかどうか確認してから与えるようにしてください。

駆除・治療法

数匹なら手作業で取れますが、目に見えない部分「エラの内側やウロコの隙間」に隠れていたり、卵を産んでいる可能性もあるので、基本は魚病薬治療を行います。

治療には塩治療ではなく、寄生虫駆除用の魚病薬を使用します。

「ツリガネムシは塩分耐性があり、一般的な0.5%塩水浴では駆除効果がほぼありません。」

どうしても塩で治療したい場合は0.6%以上の高濃度塩水浴で治療が必要になりますが、魚病薬の方が駆除に期待できるので、私は基本魚病薬で治療駆除しています。
アロワナなど古代魚の仲間は魚病薬に弱く、ショックや呼吸困難を起こしやすいので、治療投与する場合はいきなり規定量を入れることは避け、まずは規定量の1/10から始めて、様子見しながら少しずつ投与し、飼育環境にもよりますが1/4~1/5ほどを上限にした方が良いでしょう。

ただ寄生虫駆除関連の魚病薬はここ近年品薄になっていて、入手が難しいことが多いです。

※代用品としてレスバーミンなどが出ているので、どうしても手に入らなかった場合は、代用品をお使いください。

上記商品リンク、出典:大谷錦鯉店公式HP

またマラカイトグリーン液もツリガネムシの駆除に効果があるそうです。

「マラカイトグリーン液などツリガネムシ駆除に効果がある」と記載文あり。
上記「」内文章出典:charm 魚の病気と治療薬特集

マラカイトグリーン液「商品名:ヒコサンZ・アグテンなど」

魚類や甲殻類、水草、バクテリアに至るまで影響が少ないと表記のあるマラカイトグリーン液。

薬効作用としてツリガネムシ寄生虫や真菌類の細胞を染色し、その過程で活性酸素を発生→がん化させ虫・菌類自体を殺菌するため、効力は高いです。

薬浴の有効期間は魚病薬によって違うので、パッケージや取説に書いてあるものを参照して、成分が切れたら、同じ手順で再度薬浴を治るまで行うようにします。

寄生虫駆除後はトリートメント浴

寄生虫が体表から剥がれ落ちた後は傷口から他の病原体による2次感染を起こしやすいため、2次感染予防に軽く薬浴トリートメントしてあげることをオススメします。

傷口が塞がるまでの1~2週間ほどがオススメで、長期薬浴向けのGFG顆粒やグリーンFクリアーなどが良いと思います。

ツリガネムシは増殖スピードが早く、卵には魚病薬が効かないので、完全に駆除するのに長期戦になることが多いです。
長い場合、数か月以上かかることも珍しくないので、感染した場合は、諦めずに治療を続けるようにしてください。

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