立ち泳ぎ病、逆立ち病の治療について

熱帯魚・ベタ
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メダカや金魚が縦になって泳いでいたり、じっとしていると立ち泳ぎ病、または逆立ち病と呼ばれる病気です。

©photoAC

立ち泳ぎ病の原因は特定されておらず、これをすれば確実に治る!といった治療法は存在していないのが現状です。

ただ明らかに改善があった、治ったという治療方法は存在する為、それを御紹介します。

立ち泳ぎ病の原因と原因別治療法

・先天異常によるもの

・食べすぎ、消化不良によるもの

・エア食いによるもの

・水質悪化による臓器異常・損傷によるもの

・ベアタンク、産卵ケーズなどで飼育している場合

・寿命

順に紹介しています。

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先天異常によるもの

生まれる前から遺伝子異常や浮袋の損傷・発達不全などにより将来立ち泳ぎ病を発病することがあります。

成長途中や成魚でも、だんだんと体に奇形が生じたり、餌を食べているのに、やせ細っていき発病した場合、この原因によるものが高いです。

治療法

先天異常の場合、発病してからの治療は困難です。

しかしメダカの場合は繁殖が容易なので、生まれる前に予防対策をとることで、発病する確率を激減させることは可能です。

※この方法は同時に逆立ち病の原因と疑われているマイコバクテリウムという細菌感染も予防できます。

  1. 予防法としてはメダカの卵を薄めたメチレンブルー液、もしくはキッチンハイターを水道水で1000倍に薄めたものに入れて消毒します。
  2. 消毒時間は30秒~1分くらいの間、時々優しくかき混ぜて卵全体をまんべんなく殺菌します。
  3. 消毒後は水道水でゆすいでから、親とは別の水槽の中に戻します。
  4. 孵化後は通常のメダカの稚魚と同じ飼育方法で育成します。

食べすぎ、消化不良によるもの

餌の与えすぎやフン詰まりなどの消化不良でも体内にガスがたまり逆立ち病になります。

発病した子のお腹が膨らんでいたり、フンをしているところをしばらく見ていないor細く小間切れのようなフン、白や半透明のフンをしている場合は、消化不良の可能性が高いです。

治療法

消化を促すことで治る可能性が高まります。

餌を食べるのであればラクトフェリンを餌に混ぜる、食べに来れない状態なら1週間の餌切り、添加剤を入れて治療します。

オススメの添加剤は①リバースリキッド・ゴールド、②クロマジェル、③てんぷく快全液です。「効果の高いオススメ順に記載」

魚が口にすることで転覆病や立ち泳ぎ病などの要因を引き起こす物質を除去し、カルキ抜き、ビタミン、ミネラルの補給、コケの抑制も出来るそうです。「製品説明より一部文章抜粋」

エア食いによるもの

水面に口を開けてパクパクする仕草は一見かわいらしいですが、消化機能が低下していたり、体力が低下している時には体内に空気がたまり、泳ぐバランスが保てなくなって発病してしまいます。これをエア食いと呼びます。

治療法

体内にたまったガスや空気を排出してあげることで症状が改善します。

まだ餌を食べに来れるならラクトフェリン

食べれないなら転覆快全液などの市販薬で水質環境からアプローチをかけます。

体内にたまったものを排出出来れば治りますが、他の原因も複合している場合は、他の原因に対する治療も行う必要があります。

エア食いしている飼育魚を抑制することは困難なので、再発しないように日頃のケアに努めてあげてください。

水質悪化による臓器異常・損傷によるもの

餌の与えすぎ、過密飼育、濾過機能不足など様々な飼育環境で水は汚れるものですが、その水を適切な頻度で換えずに水換えを怠ると水槽内でアンモニアやフンがたまり魚にとって毒となります。

その毒は肝臓や腸など臓器にもダメージを与えていき、深刻化すると臓器損傷や破裂に繋がります。

破裂までいくと治療はほぼ不可能になるので、定期的に水換えや濾過器の掃除を行うことで予防しましょう。

※冬や春先の水温が低い時期は金魚もメダカも活動量が少なくなるので、水換えは月1回1/5、もしくはしなくても大丈夫です。

治療法

ここまで読んできて、どの原因にも該当していない場合は、臓器損傷の可能性があります。

これにより発症した場合は4日~1週間ほど餌切りをし、毎日水量の1/5の水換え、さきほど紹介したリバースリキッド、クロマジェルなど水質浄化作用、栄養補給が出来るもので魚本来が持つ回復力を促進し自然治癒させるのが個人的には最適な方法だと思います。

ベアタンク、産卵ケーズなどで飼育している場合

四方八方がクリアケースのもので飼育しているとメダカや金魚は平衡感覚が麻痺してバランスが取れずに立ち泳ぎになったり、ふらふら泳いだりと異常がみられることがあります。

これが原因なら、その環境を改善することで治りますので、あまり心配はいりません。

具体的には底面にソイル「砂利」を敷く、側面・背面に光が反射しないように工夫する、スクリーンを貼るなどで対応するのが手軽でオススメです。

寿命

最後は寿命によるものです。

メダカの寿命は生まれてから1年程度、飼育下で大切に飼育すれば2~3年ほど生きます。

金魚は種類にもよりますが和金であれば10年、大切に育てれば20年以上は生きる淡水魚です。

金魚の場合は寿命による発病はなかなか遭遇しませんが、メダカであれば珍しいものではありません。

こればかりは治療法がなく、あなたが最後まで大切に育ててあげた結果なので、飼育魚との思い出の日々を胸にしまって、そのときまで引き続き大事に飼育してあげてください。

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