腹水病に現状最も有効な治療法と早期判断基準について

メダカ・金魚
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腹水病とは観賞魚の腹部が水風船のように膨らんでいく治療の難しい病気で、病状が進行した場合、助かる確率はほぼ0%という恐ろしいものです。


はじめに記載しておくと、この病気に対する治療法として塩水浴、グリーンFゴールド顆粒などによる魚病薬治療、毎日の水換えによる水質改善などが代表的に挙げられていますが、はっきり言ってこれらの方法では治すことは困難です。

治ったという報告もありますが、多くの学者が言うには、それは初期段階で病状が軽かった、腹水病に似たフン詰まりや転覆病だったということが多い様です。
病状が進行した腹水病であれば、まず治りません。
なので腹水病は予防第一、発症した場合は早期発見・早期適切な治療がとても大事になります。
そこで、この記事では多くのアクアリストを悩ませている腹水病の早期判断基準と現状で最も効果が期待できるとされている治療法について記載しています。

の記事は原因の考察~治療法まで細かく書いているので、かなりの長文になっています。
読み終えるのに10分以上はかかりますので、簡潔にまとめた結論だけ先に記載しておきます。

簡易まとめ「詳細を知りたい方は最後まで読むことをオススメします」

各項目の詳細は、もくじにあるので、知りたい情報だけクリックしても見れます。

・早期発見・早期治療が生存できるかどうかに大きく関係
・初期症状は餌食いの減退から始まり、腹部の腫張→呼吸数増加→白いフン便へと進行する
・初期症状がみられたら即治療!進行症状が進むと難治性で手遅れになることが多い
・他魚にも感染する可能性が高い、混泳魚がいるなら病魚を即隔離
・水質悪化が病気の引き金になる可能性が高い、水質維持が予防になる
・他にも混泳ストレス、不適切な高タンパク質の餌が多いなどでも発症原因になる
・治療には①メトロニダゾール、②CLOUTの2つが現状で効果あり

腹水病の症状、早期治療開始の判断目安基準について

腹水病は発症させないことが第一ですが、発症してしまった場合は、とにかく早期発見・早期治療が大事です!
判断が遅れて病状が進行してから治療を開始しても、ほぼ助かりません。
早期発見・早期治療が生存できるかどうかに大きく関係します。

腹水病の兆候「初期~末期まで」治療法について

結論から書くと

・初期:食欲減退
・中期:腹部の腫張、呼吸数増加、短く細かいフン便
・末期:力なく泳ぐ、水流に負ける、白いフン便をする

順に書きます。

初期段階

まずほとんどの場合、食欲の減退が最初に症状として見られます。 餌食いが悪くなっただけでは腹水病という判断が特定できないので、治療を行わない場合が大半ですが、もうここで塩水浴やエプソムソルト浴、グリーンFゴールド顆粒による薬浴を開始すべきです。
上記の治療法であれば他の病気であったとしても治療の対象になるし、たとえただの体調不良だったとしても呼吸を楽にする、リラックス効果があるので身体の負担をとり結果的に体調回復につなげられます。


腹水病だったら治る可能性を飛躍的に高めるし、他の病気や症状でも治療効果が見込めるので、一石二鳥です。
もし飼育魚に、この症状が見られた場合は、ぜひ上記治療を開始しましょう。

中期~末期症状

初期の時点で治療を開始しなかった場合、病気が進行し次の進行段階として腹部の腫れがおこってきます。
同じ種類の混泳している魚では群れから離れて泳いだり、水面でパクパク苦しそうにするなどもみられることあります。

更に、呼吸回数が増え、白い筋状の糞便が出始めると末期症状です。
末期になると、上記症状と同時に水槽の底の部分でじっとして泳がなくなる、水槽上面でふらふらしているなどが見られてきます。

こうした進行症状が一つでも見られた場合、早急に治療を行いましょう。

治療が少しでも遅れれば、飼育魚は多くの場合☆になります。

中期~末期では肝臓・腎臓・浮き袋など内部の広範囲なダメージを受けていることが顕著です。したがって、治療の早期開始は回復の成功率に大きく影響しています。

この進行症状が出始めた場合、丈夫な観賞魚だと1週間以上生きながらえた事はよくある様ですが、末期症状が一つでも現れてから治療して回復したという話は、これまで私は聞いた事がありません。また、kyo自身、治療に成功したこともありません。

なので腹水病を治して愛着のある飼育魚を助けたいならば、絶対に初期症状の間に即治療を行ってください!!
これが最も腹水病を治す最善の方法です。
しかし、この記事を見ているということは、すでに飼育魚の腹部が膨れてきたり、呼吸が荒くなってきたなど病状が進行して腹水病と判断して治療法を探していることと思いますので、その場合は記事内で紹介している治療法を参照してください。
腹水病を発症させたくない人のために、信憑性の高い発症原因の考察、環境づくりについても記載しています。

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腹水病の原因について

腹水症の原因については、アクアリスト愛好家や研究者の間で様々な仮説が立てられていますが、特定するまでには至っておらず、原因不明というのが現状です。「2021年8月」 水質悪化によるもの、バクテリアによるもの、寄生虫によるものなど多くの仮説が考えられていますが、長年の飼育経験と多数の論文を読んできた中で kyo個人が結論付けた仮設は体内に潜む原生動物による体内の循環妨害、細胞障害によるものです。

原生動物とは人間で言うところのミトコンドリア、植物で言うところの葉緑体、一般的によく聞くところのアメーバやミドリムシなんかも原生動物の仲間になります。

これら原生動物は世界中のほぼ全ての魚の体内で確認されており、普段は悪影響のないものですが、何らかの不調で免疫機能が崩れたことにより魚の体内で活発になったことで悪事を働き、結果として腹水病という病気を起こしているのではないかと考えました。

つまり、元気な状態なら問題の無い微生物でも衰弱やストレスにより、病気への抵抗力がガクッと低下すると日和見感染のようなものを起こすということです。

Kyo
Kyo

日和見感染とは、通常は感染しない弱い病原菌・ウイルスでも免疫力が大きく低下してしまうと発病する病気の感染のこと。

体内の原生動物が腹水病の原因と考えた根拠

この結論に至った経緯として、膨大な量の研究論文を読み漁ってきた中で分かってきていることを頭の中で組み立てて、以下の様な仮説を立てました。

健康な魚の腸にも原生動物は生息していること


健康な魚の体内「腸に多い」にも最初から原生動物は生息していることが分かっています。

おそらく生まれてきた時からです。

この原生動物は健康な時には悪事を働けないほどの数と活動量しかいないため魚にとって無害です。

しかし、水質悪化や安定しない水温、餌の栄養バランスや量、混泳魚によるなど様々な原因で引き起こされるストレス環境の下では、この原生動物は魚体に被害を与える程度にまで増殖することが研究により明らかになっています。

増殖した原生動物は寄生虫と同じような働きを持った原虫となり、魚の腸管を故意的に塞ぎます。これにより消化不良を起こし食欲の減退が引き起こされます。

寄虫は増殖するにつれて、侵略的ともいえる様な動きで腸内を活発に動きながら腸内の大小ある無数の通り道を塞いでいきます。このことにより、腸内から排泄できなくなったガスや不要物が腸内で溜まっていきお腹が膨れるように見える腹水症状へと進行していくのではないか。 腸内に大量にたまったガスや排泄物により消化器官にダメージを与え、体内の多臓器の損傷につながります。
その結果、体内でガス交換が出来なくなり酸素を少しでも取り込むために呼吸数が増加し、臓器が損傷することにより白いフン便をするようになるのではないか。

こう仮説を立てましたが、症状の進行段階と照らし合わせても、筋道が通っているように思えます。

長ったらしいので、まとめると

・腸内に潜む原生動物が免疫力低下した魚の体内で増殖と活発化 ↓
・数を増やしながら腸内を動き回って通り道を塞ぐため消化不良を引き起こす
              ↓
まず食欲減退し、体内にガスと排泄物が溜まっていくことで消化器官にダメージ
              ↓
どんどんたまって排泄出来ないので腹部がふくれてくる「腹水症状」
              ↓
体内循環が悪くなったことで肺にも水がたまり取り込める酸素量が減るため呼吸数でかせぐ「呼吸数増加」
              ↓
体内の消化器官など多臓器の損傷が起こり、白いフン便が出る

といった具合です。

腹水病が治りにくい、難しい理由

もうひとつ研究により判明したことは、原生動物「原虫」は魚病薬による薬浴や塩治療による殺菌などが一切効かないということです。
細菌やウイルス、寄生虫と異なり、体内の細胞や臓器の管などに寄生すること、宿主の免疫を巧みに回避するからです。

これは人間の研究でも明らかになっていることで、原虫が人の細胞に直接寄生するためにワクチンやステロイドなどの薬に治療効果が無いことが分かっています。
原虫による伝染病としてマイコプラズマやマラリア感染などが有名です。

上記のことから他の病気と違って治療効果がある薬が無いこと、進行を止める手段が無いことから治すことが難しいのだと思います。
※そのため、体内に直接薬を飲ませたり、餌に魚病薬を染みこませて食べさせるのも、ほぼ無意味。

しかし、全く治療手段が無いわけではありません。
名ある学者が報告した腹水病に最も有効な治療法を、この記事内で後述しています。

他魚に感染するかどうか

私の飼育経験上、腹水病は単独に起こる病気ではありませんでした。
混泳水槽で金魚でもメダカでも、熱帯魚においては魚種やグループを問わず短い日数で次々と腹水病に感染していた為、もし同じ水槽で2匹以上混泳させている場合は、必ず病魚だけ隔離することを強くオススメします。

腹水病を起こしやすいベタや金魚で予防や治療法の記事をよく見かけますが、他魚に感染するといった内容を見かけないのは、ベタのオスは原則単独飼育であること、メダカは過抱卵病や細菌感染症、金魚は転覆病と間違えやすいことから腹水病が伝染病かどうか症例報告が少ないのだと思います。

腹水病を発病させないための予防法・日頃の管理

さきほど多種多様のストレスにより腹水病が引き起こされる原因となることを書きましたが、このストレスを感じさせない飼育環境を維持することが腹水病をおこさない秘訣です。
ストレスの全てを記載すると読めないほどの量になるので、ここではストレスを感じる原因で最もよくみられる現象で、一番に対策が必要な水質について中心に記載します。

腹水病の引き金になるストレスで最もよく見られるのは、長期間劣悪な水質で飼育する事が挙げられます。

劣悪な水質環境に多い原因3つ

 ・長期間水換えを行っていない

 ・ エアレーション不十分「硝酸化細菌の為に必要」

 ・餌の与え過ぎ、不適切な餌の選別

上記3つ全てに共通して言えることは、硝酸塩濃度の上昇です。

水質悪化に強いとされる魚でも長期間に渡って硝酸塩濃度の高い飼育水にさらされると、もれなく全員ストレスを感じます。

更に、体内の免疫システムを最適レベルに保持できなくなってしまいます。

なので、水量や魚の飼育数、濾過器のスペックにもよりますが水換えは相応の回数・水量を換えて小まめに硝酸塩濃度を減らす、エアレーションをかける、餌は飼育魚に適した量を与えるなど、しっかりと水質を維持する日常管理が必要です。

Kyo
Kyo

硝酸化細菌とは、全ての魚に有害なアンモニアを亜硝酸塩→硝酸塩に酸化させることをエネルギー源として浄化させる細菌の総称です。
水槽内に硝酸化細菌が不足すると爆発的に硝酸塩濃度が上がりますので注意。

これら3つの問題を解決することは手間と時間がかかります。
kyo個人としてはエアレーションを起こすためのエアーポンプの作動音がうるさくて嫌いなので、エアレーションはしていません。
代わりにtotoパーフェクトフィルターを愛用しています。

※西日本用は60Hzになります。購入の際はお気を付けください。

totoパーフェクトフィルターは、これら3つの問題を全て解決できる独自の特許濾過システムを採用していて、通常の濾過フィルターではアンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩の酸化までしか分解が不可能だったものを嫌気性バクテリアの働きにより硝酸塩→窒素まで還元。 最終的に出来た窒素は空気中に放出されるため、水中に有害物質がほぼ溜まらないという驚きのシステムを持った商品です。
空気中の成分は水蒸気を除けば8割近くは窒素であるため、人にも動物にも無害なので安心だし、ろ材の交換も5秒程度で出来るので手間いらずなのでオススメです。

エサの与えすぎ、不適切な餌による腹水病

多くの魚類は胃を持たないので満腹感というものが存在せず、エサの適量を考えないと必要以上に食べ過ぎてしまう傾向にあります。 餌を与え過ぎると食べ残しや排泄物が多くなり、食べ残しが少なかったとしても飼育魚が餌を食べる咀嚼の際に口やエラから吐き出される残骸が増える為、結果として水質悪化が早まります。
そして食べ過ぎは消化不良を引き起こしやすくなり、免疫力低下やストレスの引き金になります。
なので、まずは飼育魚の種類、サイズに合った適切な量を知ることが大事になります。


次に不適切なエサですが、不適切とは魚の食性や消化器官の構造に合っていないエサのことです。
人気のベタを例にすると、ベタは雑食性で何でも食べますが、消化器官が弱い魚なので、赤虫やブラインシュリンプなど栄養価が高く消化しにくい餌は不適切な餌にあたります。
※特に体調不良や病気の魚に元気をつけさせようと高栄養価の餌を与えるケースが非常に多く、よく耳にする話です。
消化器官の弱い魚に高栄養価のエサ、普段の食性に合っていない餌を与え続けることは元気づけるどころかストレスであり、消化不良を起こしダイレクトに体調不良にもつながります。

人間で例えれば、長期間入院して弱った体に元気づけようと焼肉をたくさん食べる、高齢者に油ギトギトのラーメンを勧めているようなものです。

不適切な餌を食べた腸内での未消化物質・排泄物は腸壁に炎症を起こさせます。

炎症から魚はストレスを受け衰弱し、原虫の活性原因となってしまいます。 なので、ベタにはベタ専用のエサ、メダカにはメダカ専用の餌を与える等、食性に合った専用の餌を与えてあげてください。

それでもベタやらんちゅう、ダルマメダカなどの特殊な改良品種の魚たちは消化不良を起こしやすく腸の弱い観賞魚です。
なので、これらの魚を飼う場合は、日頃の餌にラクトフェリンを混ぜて与えてあげると腸内環境を良好に保ち、健康を維持しやすくなるのでオススメです。

おまけ:水質以外のストレスの原因

水質以外のストレスの原因として

・魚を網で追いかける・捕まえる 、短期間で水槽間を移動させる
・飼育魚に合っていない強すぎるor弱すぎる水流
・混泳魚の攻撃から身を隠す場所の不足、頻回なケンカなども考えられます。

特に魚を網で捕まえることはストレスを感じるだけでなく、ヒレやウロコが網目に引っかかって傷ついたり、移動中に魚が抵抗しようと飛び跳ねて床に落下させて大怪我を起こす危険性があるといったデメリットが多いです。
なので、飼育魚をすくう時はプラケースor飼育水をためられる網で安全かつストレスを与えない様にすることが大事です。

腹水病の治療について

さてお待たせしました!
長くなりましたが、ようやく本題ですw

魚の食欲が落ちた場合、速やかに治療トリートメントを行うことを冒頭でオススメしましたが、塩水浴、魚病薬治療、エプソムソルト浴の単独治療では正直効果が薄いのが事実です。 なので研究論文を読み漁りkyoが参考に導き出した腹水病に現状最も効果的な治療法を2つ紹介します!

1つ目:メトロニダゾール治療法(別名:エムトリル or フラジール)

メトロニダゾールは腹水病のごく初期症状の場合に治癒回復が見込める治療法になります。
もし進行症状がみられていて重症化してきている場合は、後に紹介するクロウト治療を選んでください。

ⒸSeaChem amazon.com


事前準備
トリートメントを開始する前に飼育水の水量30%分の水換えを行い、その後エアレーションをかけて、ろ材や濾過フィルターを水槽から外します。
活性炭が入っている、底砂をたくさん敷いている場合も全て取り除いてください。
活性炭により効き目が薄くなる、底砂に繁殖したバクテリアが大量死し水質を急激に悪化させる恐れがあります。

もし、専門の薬浴用水槽「トリートメントタンク」が用意できるなら、この30%の水換えは不要です。飼育水槽ではなくトリートメントタンクで治療開始してください。

※取扱説明書に『本薬品は硝酸化バクテリアに被害を与えることがありません』と記載があっても、ろ過器具一式は避難させておいた方が無難です。
代わりにエアレーションが溶存酸素量を保ちます。

使用方法

①水量38リットルごとに100mg(大体、スプーンすりきり一杯程度)を投入します。
小さい水槽なら、1Lにつき2.5mg計算で投与してください。

注意点として投与する際は水槽に直接入れるのではなく、コップや小型プラケースなどに飼育水を汲んで、そこに薬品を溶かし切り薬品水の状態にしてから水槽内に少しずつ投与するようにしてください。

②この容量を必要に応じて、2日繰り返します。

まだ餌食いが悪くなっただけで他の進行兆候が見られていない初期段階の場合は、1週間以内で回復することが多いです。

餌食いが回復し元気になった場合でも再発防止の為に1週間はそのまま様子を見てあげてください。その後の継続治療の判断は飼育魚の食欲があるか無いかで見分けます。

③薬品投与と同時にエプソム塩(天然の硫酸マグネシウム)と食塩の混合物を投入するとより効果が見込め、治癒の相乗効果が上がります。

エプソムソルトと食塩を1:1の割合で混合し、40リットルの飼育水に一掴みほど投入します。

エプソムソルトとは天然の下剤であり、腹水状態に陥った魚に対し、余分に吸収された水分を排出させる働きがあります。
リンゴや海藻が人間のお通じを良くするのと同じようなものと思ってください。

エプソムソルトは非常に安価で、ネットで簡単に手に入る他にも薬局で手軽に購入することができるので入手は容易です。

もし症状が軽微で飼育魚が餌を欲しがり食べられるなら、薬浴することなく治療する方法もあります。

何でも良いので容器に水槽の水を少し投入し、普段与えている餌でいいので少量入れます。

そこにスプーン1杯分の薬品を投入し混ぜ合わせてから5分ほど放置して薬品成分を餌に染みこませます。 エサに薬品が十分吸い込んだ後は、そのエサを水槽に投与して魚に食べさせてください。
これを1週間ほど毎日続けて治療します。

個人的にはメトロニダゾール+混合薬浴をオススメしますが、水草やコケ取り貝、エビ類など無脊椎生物が本水槽に入っているため薬浴出来ない、トリートメントタンクも用意できないなどの場合は、餌に薬品を染みこませて食べさせる方法を取ってください。

2つ目:CLOUT治療法

CLOUT(以下クロウト)治療法とは、魚専門の治療薬として開発された水中の菌・ウイルスに非常に強力な効果を発揮するクロウトと呼ばれる魚病薬のことです。
※クロウト 魚病薬で検索してみてください。

一般的に販売されている観賞魚用の魚病薬「グリーンFゴールド顆粒、メチレンブルー、エルバージュなど」のほとんどは、もともと人間用に開発された薬を流用したものなので難治性の内部感染症や原虫の駆除には効き目が低いのですが、クロウトは非常に駆除力が高いので高い治癒効果を発揮します!
日本国内では市販されていないため、入手するならe-bayやamazon.comなど海外のショッピングサイトを利用してみてください。

強力すぎるゆえにショック性も高いので、使用の際は必ず規定量を超えない様に用法・用量を厳守して使用してください!

使用方法

同じように、まずはトリートメント前に水槽の水量30%分の水換えを行います。
その後、水槽とは別の容器の中に飼育水を入れクロウトを1錠完全に溶かしきります。
割合は38Lの水に対し1錠が規定量なので、これより水量が少ない場合は、容器内に溶かし切った薬用水を水量に応じた分だけ少しずつ投与していきます。

例:10Lの水量なら溶かした容器内の薬用水1/4分を入れるなど

繰り返しになりますが、クロウトは原虫駆除に強い効果を発揮する反面、魚類にとっても非常にショック性が高い薬です。
説明書にしたがって、病魚にショックを与えないように規定量を厳守し、慎重に投入して下さい。

最初の投薬開始から2日後には再度30%分の水換えを行い、30%水換えした分だけ同じ分量を投入します。その後は毎日治療が継続する限り同じ分だけ換水し、減った分の薬品を追加投与してください。

クロウトの効果を最大限まで発揮させるには小まめな水換えが重要になるので、手間がかかりますが規定量をオーバーさせないように微調整しながら治療を継続してください。

腹部の腫れや各炎症症状がそれほどひどく無い場合は3日ほどのトリートメントで効果が現れますが、進行してひどくなっている場合は効果が見えるまで5日以上を要します。

もし5日以上経過後も何も変化が見られていない場合は、2日ほど間隔をあけて再度トリートメントを繰り返してみてください。

Kyo
Kyo

一旦トリートメントを中断する場合、日々の水換えは最後の投薬から24時間以上経過した後に行う様にしてください。

補足・追記

・メトロニダゾールとクロウトは2つとも腹水症の伝染を防ぐことにも効果があります。

・クロウトは腹水病に有効な治療法ですが、染色力も強いので水槽やエアチューブなど使用している飼育用品全般を青く染めてしまいます。
スポンジでこすっても取れない場合があるので、使用の際は専用のトリートメントタンクや飼育用品を使うことをオススメします。

・薬投薬時は水温も並行して上昇させてください。
水温の上昇は新陳代謝を活発にさせ、免疫機能の底上げをする働きがあります。 更に原虫の誕生~死滅までのライフサイクルを加速させ早めて負のサイクルを短期間に、より早く飼育魚を回復させることが出来る様になります。
治療時水温の理想は27度前後ですが、飼育温度が20度以下の場合は急激に上昇させることを避け、2~3時間ごとに1度ずつ上げるなど時間をかけて調整してあげてください。

これらに加え、投薬水槽では観賞ライトを消しておくのがオススメ。
水槽内を暗くすることで飼育魚をリラックスさせ、免疫力向上・治癒回復促進につながります。

以上、長文で記事を書きましたが、なにより重要なのは予防すること、病気の早期発見・早期治療です!
重症化した場合は完治させることが困難になるため、日々の健康チェックをかかさず、活き活きと飼育してあげてくださいね(^^♪
最後まで、ご覧いただきありがとうございました<m(_ _)m>

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