ラメや三色、幹之などキレイな改良品種でもメダカの飼育は易しく、病気にも強い魚です
そんな丈夫で飼いやすいメダカでも飼育場所や方法が間違っていると別の魚を飼っているかのように病気になりやすくなったり、ぽつぽつ数が減っていったりするので、この記事ではメダカが落ちる主な原因と対策について中心に記載しています。
一定しない水温、温度変化が激しい環境に置いている
水温2度~35度と低水温にも高水温にも強いメダカですが、水温の急激な変化や一定しない水温下の環境には、たいへん弱いです。
白点病や転覆症状、立ち泳ぎなど通常より病気になりやすくなってしまい、それが原因で☆にすることが多い様です。
常温飼育の場合は、春先や秋など日中と夜間の気温差が激しい季節は、屋内で飼育する方が安全です。
屋外で冬越も出来ますが、冬越させる場合はプラ船の下半分を地中に埋めて保温したり、秋口に栄養補給を取らせ、しっかり太らせるなど下準備を行うと落ちる匹数をグッと減らせるので、冬までに余裕を持って準備してあげてください。
穏やかに水温低下・上昇することに関しては耐性があるため、絶えず水温が数℃変わる、数時間の間に5度以上変化するなど不安定な環境にはしないようにしましょう。
水換えの時も飼育水槽と同じ水温に合わせて注水するなど、なるべく水温変化を起こさせない様にすると病気になりにくくなるよ。
濾過槽や底砂に目詰まり、ヘドロが蓄積しすぎている
定期的に水換えをしていても、濾過槽掃除や底砂の掃除を何か月もサボっていると、ヘドロが蓄積していき、目詰まりと腐敗物の蓄積で濾過効率が低下し水質が悪くなっていきます。
気づいた時に慌てて掃除した場合、汚れた水の環境が一気に変わり、水質の急変が起きてしまいメダカが水質ショックを起こすので、定期的に掃除することが必要です。
外掛け式フィルターや投げ込み式フィルター「よく言う金魚のブクブク」など濾過マットを交換するだけの簡易なものであっても、プラスチック部分や部品の各所にヘドロ膜がこびりついているので、1か月に1度くらいはスポンジなどで掃除することをオススメします。
底砂掃除は水中に砂を撒きあげると溜まった汚れを拡散してしまうので、専用のクリーナーホースを使うと良いです。
上記の商品は、アロワナなど熱帯魚を飼育していたときにKyoが愛用していたものです。
ただし使用していたサイズは60cm~大型水槽用のものです。
手元に流量調節つまみが付いている為、長い時間汚れを吸い取ることも出来るので、しっかり底砂掃除をしたい方には、とてもオススメできる商品です。
水草の剪定や配置に注意
水草ではウィローモスやホテイアオイ、アナカリスなどを用いられることが多く、見栄えの良さと丈夫さからパールグラスも近年はトレンドの水草です。
どの水草も安価で入手も容易なのですが、水草の中には成長し過ぎるとメダカが身動きが出来なくなったり、絡まって抜け出せなくなるものもあるので、それぞれの利点・欠点を知ったうえで選ぶことをオススメします。
選ぶ際のポイント簡易表
ウィローモス:茶色くなったもの、ゴミが絡まっているものを避ける
ホテイアオイ:茎がよく太っていて、どれも傷んでいないもの
アナカリス:寄生虫や捕食者を持ち込まないために採取物の使用は避ける
パールグラス:種類が多いので、成長後の姿を調べて、イメージに合ったものを選ぶ
成長して伸びすぎたホテイアオイの根は切る
ホテイアオイは日当たりが良いとどんどん成長し、増えていきます。根がはびこるように伸びていくので、剪定せず放置しているとメダカの空間が無くなりやすいです。水中にびっしり張ったホテイアオイの根のために、メダカが身動きできなくなり、☆にしてしまうことがよくあります。
ホテイアオイを使う場合は、時々根を切ってやるようにしましょう。根を半分から2/3ぐらい切っても、まずホテイアオイは枯れないので、伸びすぎて邪魔になってきた根はバッサリ切ってあげると良いです。
水草を多く植えている水槽にはエアレーションをする
水草が多すぎて、夜間の光合成していない間に、水中の酸素を使い果たしてしまう場合があります。水草水槽でメダカが沢山落ちていく様なら、夜間の光が当たっていない時間帯のメダカの様子を観察してみてください。 夜間だけメダカが鼻上げをするようなら、水草が多すぎて酸欠を起こしている可能性が高いです。
特に水量に対しメダカの数が多い、水草をびっしり入れているなどの水槽は、夜間に酸欠になりやすいので、気を付けてください。
上記の条件に当てはまるようであれば、濾過フィルターとは別に、エアーポンプで酸素供給をしてあげると良いです。
エアーポンプのほとんどは安価なもので早ければ数か月、そこそこのものでも1年経過すればエアー供給量が減少、モーター音による騒音がひどくなってくるため、耐久性、静音性ともに優秀で、コスパの良い水心をオススメします。
水心は破損したり、故障しても各パーツごとの購入が出来る為、買い替える必要性が減り、金銭的にもお得です。
30cm水槽以下の小型のものから90cm水槽にも対応しているものまで用途に応じたサイズがあるため、自宅水槽に合ったものをお選びください。
水流やエアレーションが強すぎる
完全な止水だと雑菌繁殖や水質悪化を早めるのでいけませんが、強い水流やエアレーションもメダカには禁忌です。
もともと水流がほとんどない場所で生活しているメダカにとって強制的に泳がされる様な環境は弱らせるだけなので、水流を故意的に作ることはオススメしません。 特にメダカ飼育を始める方に多い失敗として30cm以内の小型水槽でエアレーションや水流の強い濾過ポンプを回し、メダカが泳ぎ疲れて衰弱したり病気になる、最悪☆になるなんてことがあるため、水流の作り過ぎには、くれぐれも注意してください。
60cm以下の小型水槽で飼育数が多い場合のエアレーションには水流が全く生じないのに溶存酸素量が他のエアレーションより増えるtotoバブルをオススメします。
利点として水しぶきが飛ばないので水アカや水滴汚れがつかなくなりますが、注意点としは底部分にスペースが空いているため、メダカが侵入しエアレーションに巻き込まれる危険性があります。
使用する場合は、みかんネットや100均で売っている様な小さめの洗濯ネットなどで底にカバーをかけることをオススメします。
小型水槽飼育でワンランク上の濾過器やエアーポンプを使うと強すぎる水流が発生しやすい為、水量が20L以下の場合は、特に注意してください。
過密飼育による水質悪化や酸欠、争いなど
いくらエアレーションを増やしても、濾過能力が不足していると水中に毒素が溜まっていき病気感染や臓器損傷の原因になってしまいます。
一般的にはメダカの大きさ1cmに対し1Lが安全に飼育できる範囲となっていますので、これをあまりに超えて飼育すると急激な水質悪化や酸欠を招くことになります。
原種メダカやヒメダカなどであれば過密飼育でも意外と飼えますが、改良品種のメダカの中には酸欠に弱いものや病気にないやすいものなどもいるので、許容量の範囲で飼育することをオススメします。
ただ最初は許容量の範囲でも繁殖を繰り返して、どうしても許容量を超えて過密になってゆくこともあります。そのような場合はバイオラボトット社から発売されている濾過フィルターを使うと良いです。
上記の濾過フィルターであればSサイズの小型水槽用のものでもネオンテトラを60匹ほど水換え無しで飼育可能と公式ホームページに書いてある為、メダカであれば1つの水槽に100匹前後は飼えると思います。
上記商品ページは西日本用のものを掲載していますが、東日本お住まいの方は60Hzを選んでくださいね。
詳細は公式ホームページ参照
複数泳がせる場合や大きさの違うメダカを一緒に飼うと、大きいメダカが小さいメダカを噛んだり、追いかけ回し、小さいメダカが衰弱し病気になってしまうことがあります。水槽を大きくしたり、隠れ場所を作ってやるなど、常に追い回されないようにすること必要です。 また相性もありますので、いつも追いかけられているメダカは別の水槽に移してあげるようにしましょう。
稚魚を飼育していると必ずと言っていいほど個々で成長差が出ます。小さいメダカは兄弟であっても突かれるので、日々様子観察し、あまりにも追い回される場合は隔離してあげる様にしましょう。
日光が当たらない場所に水槽を置いている
メダカにとって太陽の光は健康を保つために無くてはならないものです。
野生のメダカは水田や小池など水深が浅いところに好んで住んでおり、太陽光が良く当たる環境が健康を保つ秘訣の様です。
水温や水質が安定していても、観賞魚ライトや部屋の照明だけで飼育してしまうと、脊柱の奇形や成長不良、免疫力低下など様々なデメリットを引き起こすため、定期的に太陽光が当たる場所で飼育してあげてください。
真夏は太陽光が強いので、まんべんなく日光が当たると水槽がお湯になってしまうことがあります。夏場はホテイアオイなど浮草を浮かべる、水槽半分に遮光できるフタをするなど日陰を作ってあげるのがオススメです。
グリーンウォーターにこだわり過ぎている
この水は奥が深いもので、グリーンウォーターと一口に言っても、無数の藻でただ汚れただけの水からミジンコやプランクトンなど微生物が豊富に湧いたものまで幅広いです。 良いグリーンウォーターを維持できれば、生まれたばかりの稚魚の生存率向上や成長の促進、親メダカでは栄養の蓄えや繁殖促進など、多くの恩恵が得られます。
ただ維持管理法や作成方法を間違えると一気にメダカにとって害でしかない水に変質してしまうため、グリーンウォーターを使いたい時は、きちんと信頼できる情報元から作成法や管理方法などを収集し、使用することをオススメします。
ちなみにグリーンウォーターはメダカにとって良いことに間違いは無いですが、あまりこだわるものでは無いと私的には思っています。
メダカのサイズ毎の餌選びや繁殖法の簡単な知識があれば、塩素除去した水道水で十分に繁殖~稚魚育成まで可能であるため、それよりも稚魚の口のサイズにあった餌を食べれているか、成長差からのイジメが起こっていないか、水流は穏やか、水温は安定しているか等々、他の要素に気をかけてやると誰でも上手く育て上げられると思いますので、この辺はしっかり管理してあげてください。
おまけ:メダカの体調不良や危険なサインについて
メダカは丈夫ですが、一度体調を崩したり、病気になったりすると治すのが非常に難しいことが多いです。
・一箇所に固まってじっとしている
・水面や底で泳がず、じっとしている ・ふらふら力なく泳ぐ
・エサを食べない、フンをしないor白色や半透明のフンをする
・体色が色褪せる、黒ずむ、艶が無い
・やせ細るor過度に太っている
特に上記に挙げた代表例は病気の前兆や体調不良であることが殆どなので、何かいつもと様子が違うな、おかしいなと思ったら、病気や体調不良が深刻化する前に、必ず処置してあげてください。それが一番のメダカを落とさないコツだと思います。
まとめ
・水温が常に不安定、温度変化が激しい環境には置かないし、させないこと
・濾過槽や底砂のヘドロ、目詰まりは溜めないように定期的に掃除すること
・水草の剪定や配置、入れすぎに注意すること
・水流やエアレーションは強すぎないようにすること
・日当たりの良い場所に置き、水槽半分程度は日陰を用意してあげること
・過密飼育になっている場合は常にエアレーションをかけ酸欠を防ぎ、争いを緩和させるために水草やレイアウト物などで隠れ場所をいくつか作ってあげること
・グリーンウォーターにはこだわり過ぎず、上記項目を管理し、メダカの健康維持に努めてあげること
最後に簡潔にまとめましたが、最低限これぐらい守れば、どのメダカも長期飼育してあげられると思います。
丈夫でキレイなのに飼育も繁殖も簡単と魅力的なメダカ。
色や血統の掛け合わせで自分だけの気に入ったメダカを作ったり、増やすのも、また面白い魅力の1つなので、ぜひ飼育を続けて、自分だけのオンリーワンメダカを作って楽しんでみてくださいね(^^♪