メダカを繁殖させるための環境と必須条件について

メダカ・金魚
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メダカを繁殖させるためには、最低限必要な条件があります。この条件を満たしていないと、どんなメダカでも繁殖しません。「品種によって一部例外あり」
なので、メダカを複数飼っているのに、いつまでたっても繁殖しないという場合は、この記事を参考がてらに読んでみてください。

メダカが繁殖するためには、水温、日照時間、オスの数が必須条件になります。
一般的には水質や水槽内に入っているメダカの数も関係していると言われていますが、ある程度悪くても繁殖するし、水槽内で身動きがとれないくらい多いという密度で無ければそれほど影響を及ぼすものでもなさそうです。
絶対こうだ!というものではなく、品種や成熟度によっても多少条件に違いは出るので、おおよそのザックリで話していきます。

メダカが繁殖する為の条件について

メダカが繁殖するために最低必要な条件としては

・オス、メスとも全長2cmを超えたサイズになること
・日中の水温が23度以上あること「20度以上でも産卵することあり」
・1日の日照・照明点灯時間が11時間以上あること
・高栄養なエサを1日2回以上与え、十分栄養を蓄えさせていること

最低限、この4つはメスが産卵する為に必要な条件になります

専門書の中には生後3か月以上経過すると繁殖できると書いてあるものもありますが、同じ品種、同じ卵から産まれたメダカでも成長速度に個体差があり、繁殖可能になるまで成熟しないこともあるので、体長の大きさを目安に判断する方が良いです。

水温について

日中の水温については20度程度で産卵するメダカもいるため、絶対ではないのですが、23度以上あれば確実に産卵可能な水温になります。

Kyo
Kyo

ただし日中以外の水温が低すぎる場合は産卵しません。
例:日中水温23度、早朝・夜間水温12度以下など

春先や晩秋では夜間と日中の気温差が激しいこと、水温が一定しないことから病気になりやすかったり、産卵しにくくなる為、季節関係なく繁殖させたい場合はサーモスタット式の水中ヒーターを点けてあげると良いです。

水温を一定に保つオートヒーターでも良いのですが、サーモスタット式に比べ故障しやすい印象があり、病気感染した際に治療のための水温調整が出来ないため、個人的にはサーモスタット式ヒーターをオススメしています。

Kyo
Kyo

Kyoはオートヒーターを何個も使ったことがありますが、3か月経たないうちに2個、半年以内に1個故障し一切保温しなくなったことがあります。ちなみに個人で使用した中ではサーモスタット式のものは半年以内に壊れたものはありません。

日照・照明の点灯時間について

メダカの産卵には日照時間も関係しており、日が当たる時間が11時間以上無ければ、繁殖しないとされています。
他の条件が満たされていれば、まれに10時間以上でも産卵する個体もいますが、無難にいくなら11時間以上は光を当ててあげる方が良いです。
理想は日光ですが、冬場では、そこまでの日照時間が無いため、季節関係なく繁殖させたい場合は、観賞魚用ライトで代用しても繁殖することを確認しています。
なので、冬場に繁殖させたい場合は、栄養補給と保温をしておけば観賞魚用ライトでも繁殖させることが出来ます。

高栄養なエサを与え、十分栄養を蓄えさせていること

繁殖には、たくさんのエネルギーを使う為、やせ細ったメダカでは繁殖することが出来ません。そのため、1日2回以上は高栄養なエサを食べさせて繁殖に使うエネルギーを蓄えさせることが必要になります。

繁殖させるために水槽内には1ペア以上のメダカが入っていると思うので、複数匹いる場合は、全てのメダカに行きわたる様に、まんべんなく与えてあげてください。

ちなみに普段与えているメダカ用のエサで繁殖しないということはないですが、繁殖するための栄養が詰まっているエサを与えた方が繁殖しやすいし、産む卵の数や産卵する回数も多くなります。

親メダカに与えた栄養は、生まれた稚魚の成長速度や先天性の病気の発生率に関係してくるため、生まれたメダカたちを健康に育てるのであれば、栄養成分がたくさん摂れるものをオススメします。

以上、必須条件を4つ紹介しましたが、さらに繁殖成功確率を上げるために、あれば良い条件を何個か紹介しておきます。

オスとメスを2:3の割合で入れること

オスとメスを1匹ずつの1ペアでも繁殖は可能ですが、魚も人と同じ様に相性があるため、合わなければ、いつまでも経っても繁殖しないということはあります。
たくさん繁殖させたいからとオスよりもメスの数を多くし過ぎると、ペアリングしなかったメスが過抱卵病を発症することもあります。
逆にオスの数が多すぎると少数のメスが、複数のオスに追い回されてメスの疲労やストレスにつながってしまいます。

なので丁度良い割合としてオスとメスを2:3にしてあげるのがオススメです。
オスが2匹ならメスを3匹、オスが4匹ならメスが6匹という様に上記の割合に合わせて飼育したい数を当てはめて繁殖を狙ってください。

Kyo
Kyo

個人経験上、この割合が一番安定する様に思います。

水質を最適な環境にしてあげる

正直水質に関してはメダカが暮らせる範囲であれば繁殖しますが、繁殖しやすい水質に変えてあげると、より成功しやすくなりますし、ペアリングが出来て繁殖するまでの日数も短縮されるので、水質環境を良くしてあげると良いです。

上記の商品は水道水に不足する各種ビタミンやミネラル「ヨウ素含む」を補給できるため、繁殖を促進させ、健康な有精卵を産みやすくなるので、稚魚が生まれない卵「無精卵」による失敗率が下がるので添加することをオススメします。

特にヨウ素は健全な繁殖、産卵に必要なものです。

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ヨウ素がメダカの繁殖に必要な理由

ヨウ素は理科の授業や消毒薬にも配合されている馴染深いもので、主に海藻類など植物に含まれているミネラルです。
甲状腺ホルモンを生成するのに必要なもので、生きものの代謝機能や骨や脳など身体の正常な成長に必要なものです。

Kyo
Kyo

ただしヨウ素を添加する場合は規定量を絶対に超えてはいけません!
入れすぎるとメダカはショックを起こし、最悪☆になるため、取扱説明書をきちんと読み、用法・用量を守ってお使いください。

メダカにおいても「甲状腺機能が生殖周期と関連した変化を示す事が知られており、組織学的にみた甲状腺活性は生殖腺の周年変化と一致して変化し産卵期には高い水準を維持」※1し、甲状腺機能と精巣機能との間においても、「なんらかの関連が存在すること示唆される」※2とされています。

※1、2「」内文章引用先:メダカ(Oryzias latipes)の甲状腺に及ぼすMethyltestosteroneの影響 北海道大学水産学部研究彙報、27(3-4)、121-128/西川 一義

つまり、繁殖~孵化の確率、稚魚の正常な成長におけるまでヨウ素は必要だということですね。

産卵巣を用意してあげること

水槽内に何も無くても産卵はしますが、産み付ける場所がないと水槽底に落下してしまいます。それをすくって産卵箱や隔離ネット、別容器などに移せるのなら良いですが、いずれも無い場合は親魚や他のメダカに食べられることが多いです。

そのため、上記の様な対策をするか、産み付けられる物を水槽内に用意してあげると良いです。
水草であればホテイアオイやウィローモス、アナカリス、カボンバなどが枯れにくく丈夫で産み付けやすいのでオススメです。 人工物であれば各メーカーから産卵巣として人工水草が売られているので、それを入れてあげると良いと思います。

メダカが産卵した、めだかの稚魚が生まれたら

メダカが産卵した、卵が孵化して稚魚が生まれたら水流が強い環境は絶対に避け、濾過器の吸水ストレーナーに吸い込まれない様に対策が必要になります。
何もしないまま放置しておくと泳ぎ出した稚魚が吸い込まれ、濾過器の中で☆になる事故が起こるので、外掛け式フィルターを使っているのであればストレーナーにスポンジを被せてあげてください。

ちなみに60cm以上の水槽では上部式フィルターや外部式フィルターが使用されることが多いですが、吸水が強力で、特に上部式フィルターは濾過器内を通ってきた送水側も水流が強い為、稚魚飼育といった点ではオススメできません。
代わりにブリラントフィルターや落下式フィルターに送水パイプを付けたものなどを使うと良いです。

値段が安いにも関わらず濾過機能は高く、吸水や送水も緩やかであるため、稚魚飼育には最適です。

Kyo
Kyo

ブリラントフィルターは作動させるのにエアーポンプも必要です。

産卵~孵化させるためのコツや先天性の病気予防については「メダカが産卵したら読む記事」を参照、稚魚の健全な育成については「メダカの稚魚が生まれたら読む記事」を読んでみてください。

最後に

メダカの飼育は改良品種や高価な品種でも基本的には変わらず、難しいものではありません。「一部例外除く」

どの品種も丈夫で増えやすいので、初めて観賞魚を飼う方でも繁殖は十分可能です。
これからメダカの飼育・繁殖に挑戦する方も、現在飼っていて、なかなか繁殖しなくて困っている方も、この記事を参考に読んでいただければ、成功率は格段にアップしますので、ぜひ繁殖に挑戦して、たくさん増えたメダカたちの愛らしい姿に癒されてくださいね(^^♪

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