ベタ稚魚の育成、餌やり、水温、水質管理について

熱帯魚・ベタ
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産卵後2~3日で稚魚が孵化します。
孵化した稚魚は泡の巣にぶらさがるようにくっついています。

孵化してから3日目くらいまではヨークサックと呼ばれる栄養袋をお腹にぶら下げているため、上手く泳ぐことが出来ず稚魚が泡巣から落ちることがありますが、巣から落ちた稚魚はオス親が献身的に泡巣まで戻し世話をするので心配はいりません。
ヨークサックがあるので餌を与える必要も無いです。オス親に世話を任せましょう。

注意点
前の記事でも書いてますが、この時期にオスをあまり脅かすと稚魚の世話を放棄したり、食べてしまうこともあるので注意が必要です。何度も見たい気持ちをグッとこらえて、不必要にのぞいたり近づいたりせず、そっと見守りましょう。

オス親に世話を任せられない場合

神経質なオスの中には、人影を見るだけで卵や稚魚を食べてしまうものもいます。
その場合は親に世話を任せておけないので、オスを隔離する必要があります。
その場合、オス親の代わりに世話をしなければならないので、泡巣の下にウィローモスを大量に置いたり、水槽底にフィルターマットを敷いて稚魚が落下しても大丈夫な様に環境設定してあげてください。

オスが献身的に世話をする場合は、孵化後3日目までの稚魚が泳げない間だけ、そのまま世話をさせましょう。
孵化後3~4日すると、稚魚が泡巣から離れて自分で泳ぎだします。
稚魚が自分で泳ぎだしたら、オス親とは隔離します。
このタイミングで、オスは稚魚の世話をしなくなり、稚魚をエサとしか認識しないようになるので、隔離しないと全て食べられてしまいます。早めにオスを隔離しましょう。

隔離後

オス親は繁殖時から1週間近く絶食しているので、隔離後は餌をあげてください。
急にいつものペースで餌を与えると消化不良をおこしてしまいます。
なので、粒餌なら最初は3~4粒程度、フレークなら小さく砕いた少量を与え、数日かけて少しずつ量を増やしていくようにしてください。

高栄養、整腸作用のあるラクトフェリンを餌に混ぜて与えるのもオススメです。

消化不良改善、栄養補給に効果抜群です。

稚魚に餌を与え始める時期・与え方について

餌を与え始めるタイミングは、孵化後2日目ぐらいから。
ヨークサックが吸収しきってからだと遅いので、2日目から餌を与え始めると丁度良いです。

孵化後すぐは口が小さく市販の人工餌は食べれないので、ベビー用の粉末エサ「メダカ稚魚用でも代用可」や淡水ワムシ・ゾウリムシなどを与えるのが良いです。
稚魚の生存率を大幅に上げるなら、数時間で増殖させられる微生物増殖製品がオススメ。

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※商品名、amazon商品紹介ページより抜粋


ベタ稚魚が生まれてすぐや卵の段階で、栽培を始めると稚魚が餌を食べ始める頃には必要十分な数が、この製品で増やせます。
ベタの他にもメダカや金魚、小さな熱帯魚の稚魚用のエサにも使えるので便利ですよ。

孵化後2週間目からは市販のベビー用フードを食べられるようになるので、ひかりパピーやテトラミンベビーなどベビー用のエサを与えます。

孵化後1か月もすれば体長1cmほどになりベタのエサや熱帯魚のエサを小さく砕いたもの、すり潰したものを食べれますので、親ベタに与えている餌でOKになります。

ベタ稚魚の適正水温について

ベタ稚魚の適正水温は28度前後になります。
稚魚は成魚のベタよりもさらに白点病やコショウ病にかかりやすく、消化器官もデリケートな為、低水温で育てると食べた餌の消化不良を起こしたり、病気にかかって集団感染を起こしてしまいます。

水温が低いと体の活性が低下し餌を食べられなくなってしまうし、白点病やコショウ病の原因になる寄生虫やその他病原菌が活性化し稚魚が病気になりやすくなってしまうので、少し高めの水温ですが常時28度前後での水温飼育で、たくさん餌を食べさせて栄養をつけさせ、成長速度と免疫力を上げてやるのが良いです。

ベタ稚魚の水槽環境、水質管理について

どの稚魚にも言えることですが、稚魚は遊泳力が弱く体力も低い為、エアーポンプや吸水力の強いフィルターはNGです。
稚魚用の水槽にはスポンジフィルターが最適です。

細かいスポンジにより濾過バクテリアが大量に増えやすく、吸水力がゆるやか、水流も適度な上に酸素供給も出来るので、稚魚の生存率を飛躍的に高めます。
ビーシュリンプや全ての稚魚の飼育用フィルターに最も選ばれている濾過器です。

水質について

稚魚は病気への免疫抵抗性が低く、親ベタよりも細菌感染やコショウ病「ウーディウム病」にとてもかかりやすいです。
稚魚が病気にかかった場合、通常よりも治りが遅く、治療が難しくなるので、少し発見が遅れただけで手遅れになることが多いです。
ですので、水質を急変させる水換えは極力行わず、水槽底にたまったフンや餌の食べ残しなどのゴミを毎日スポイトなどで吸い取って掃除してあげるのが病気予防にも生存率を高めることにも繋がります。

また水槽のふちにも餌の食べカスやゴミが付着し、そこから細菌が増える原因になるため、毎日水槽の四隅、ガラス面の水面付近をティッシュペーパーやウールマットなどで軽く拭いてあげると、よりGOODです。

稚魚が親ベタに近い姿になる孵化後1か月目くらいに育つまでは、このような掃除方法で管理してあげるのがオススメです。
この時期まで育てば大分丈夫になり週に1度くらいの水換えであれば行っても大丈夫なので、孵化後1か月経過後に一度水量の1/4の水換えを行い、以降は週に1度水量の1/5の水換えを定期的に行ってあげると良いと思います。

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