クマノミとイソギンチャクを一緒の水槽で飼育していると、イソギンチャクの触手を突いたり噛んだりすることがあります。
ひどい場合は嚙みちぎって水中に触手の破片が流れるようなこともあります。
この噛む理由について、ほぼ判明したことについて記載しました。
噛む時の主な理由
クマノミの産卵時期
クマノミのペアが水槽内にいるときは産卵が近づくと噛むことが多くなります。
代表的なものとして産卵スペースの確保と、卵を守るために噛みます。
数百個の卵の場所を確保するため、産卵したいスペース作りや作りたい場所に触手があると邪魔なので噛んで退けようとする様です。
産卵後は生んだ卵にイソギンチャクの触手が当たるのを防ぐために噛むこともあります。
イソギンチャクが弱っている時
イソギンチャクが衰弱している時も噛むことがあります。
噛んで刺激を与えてイソギンチャクを活性化させるそうです。
クマノミのペアが成立していない場合や単独飼育、ペアでもまだ成熟していない時などに噛んでいる時はイソギンチャクが弱っているのかもしれません。
水質チェックや飼育水の海水濃度を測定し異常がないか確認してみましょう。
噛みちぎるとき
クマノミが水槽のイソギンチャクに適応できていない時
クマノミであればイソギンチャクとの飼育は問題ないと考える方が多いですが、実は全てのクマノミに刺胞毒の耐性があるわけではありません。
自然採取のものであれば成長過程でイソギンチャクに触れているため、飼育環境下でもイソギンとの飼育に問題をおこしませんが、養殖クマノミでイソギンと共生したことがないものは毒耐性が作られておらず、最悪イソギンに捉えられ☆になることがあります。
そのため養殖クマノミで毒耐性を自分につけるためイソギンの触手をくわえたり噛んで引っ張ったりして触手から毒素を吸収させます。
この時に力加減が強すぎたり、イソギンが弱っていると触手がちぎれてしまい、結果としてクマノミが噛みちぎったように見えちゃいます。
自然界ではクマノミの胃袋からイソギンの触手が出てきたという話も聞きますが、口に入った物を飲み込んでしまっただけで好きで食べているわけではないようです。
誤って飲み込んでも毒耐性が作られていればクマノミ自体も平気な様です。
ちなみに産卵時期に産卵スペースを作るときや産卵後に卵を守るとき、突いたり噛んだりするだけでは触手が退かない場合に強く噛みちぎる時があります。
あまりに噛むのがひどい場合は人為的に触手が卵と違う方向に水流を変化させるなど工夫が必要な時もあります。
まとめ
クマノミとイソギンを共生飼育しているとクマノミとイソギンの種類と組み合わせに関わらず、どのクマノミでもイソギンを噛む時があります。
少々は心配いりませんが、あまりにしつこければイソギンチャクが調子を崩し☆になることもあったので、もし飼育しているクマノミがイソギンチャクの触手を噛んでいた場合、上記にあげた他にも何か理由があるはずなので、噛む以前と何か変わったことがないか注意深く観察し、それに合わせて飼育環境の見直しや改善を図ってあげてくださいね(^^♪