アクアリウムでは水草レイアウトに力を入れている人も多くいて、そのような水槽内で飼育魚が病気感染した場合に魚病薬や塩治療が出来ずに困ってしまうことがよくあります。
そのような場合に飼育魚の病気治療が開始できるようにする方法を記載しました。
水草水槽に魚病薬は投与できない
魚の病気治療に用いられる魚病薬は水草には使用できません。
規定量はもちろん、それより少なめでも投与してしまうと、ほぼ全ての水草が枯れてしまいます。
メーカーさんの中にはグリーンFクリアーやフレッシュリーフのように水草にも使える魚病薬として販売しているものもありますが、絶対に安全という保障は無く、水草の中には投与して枯れてしまい全滅したものもあったので、使用は自己責任で行わなくてはなりません。
屋ぐされや白点病など様々な魚病に効くとパッケージには書かれています。
フレッシュリーフは使用したことはありませんが、グリーンFクリアーはあります。
水草には合わないものもありますが、魚に対しては薬害性が低く、ウイルスにも効果があるため、なかなか治らず長期戦になりそうなしつこい病気の薬浴にも使用できるため、持っておくと重宝します。
水草水槽に塩水浴はできない
塩類細胞を持つ魚と違って、水草は塩分耐性が無いため、塩水浴も禁忌になります。
スタンダードな濃度として0.5%塩水浴がよく紹介されていますが、この塩分濃度では水草は耐えられず枯れてしまいます。
だからといって0.5%以下の塩水浴を行うと細菌類の耐性が勝る為、魚の病気は治らずどんどん進行していきます。
その為、水草水槽では基本塩水浴も出来ないものと思っていてください。
水草レイアウトがある場合の魚病治療
本題です。
上記記載した通り、水草が入った水槽内では、枯らすリスクゼロの治療法がほぼ無く、小型のトリートメント水槽を用意して病魚だけ取り出し、薬浴させるのが最も良い方法です。
トリートメント水槽の準備は本水槽から排水した飼育水を入れ、飼育魚の病気に対応した魚病薬を投与し、治療中はエアレーションをずっとかけっぱなしにして酸欠を防ぎます。
魚病薬は溶かし切らないと薬害で病魚を☆にするので、溶かし残しが無いように注意してください。
魚病薬の成分は溶存酸素を大量に消費するので、薬浴中のエアレーションは必須だよ!
もし感染力が強い病気に罹り、集団感染が疑わしい場合は飼育魚を全て取り出して一緒に薬浴させるのがオススメです。
魚病薬と塩水浴以外で病気治療する方法
正当法では魚病薬や高濃度塩水浴で病気治療を行うのが一般的ですが、どうしてもこれらが使えない場合は、フコイダンを使って治療と集団感染を予防する方法もあります。
フコイダンは海藻に含まれる多糖類の一種で、微細な網目構造の粘着力により水中の細菌、ウイルスを押さえ込んで病原体を不活化させる商品です。 感染能力を失くさせることで自然と消滅するので、水槽内に薬害が無く、全ての生体に無害なのが利点です。
水槽内に浮遊しているタンパク質、汚れ等を吸着し飼育水の透明度を上げる効果もあります。 詳細は商品販売ページの説明文をご覧ください。
海水魚によく使われる添加剤ですが、淡水魚にも使用できます。薬剤では無く天然成分なので、魚にも水草にも無害で安心して使えます。
最後に
魚病治療に関しては当サイトにメジャーな病気の治療法を載せているので、そちらを参考にしてみてください。
なおネットや飼育書にも載っていないような訳の分からない病気治療に困った際は「」にて治療段階の手順とおおまかな判断方法を記載しているので、そちらも参考にしてみてください。
病魚治療は早期発見・早期治療が大事なのは言うまでも無いですが、気づきにくいものや発見が遅れることだってあります。
そんな場合でも何か手を打つ手段を日々模索し、サイトを更新していっているので、突き情報や最新の治療法があれば、当サイトで紹介していきたいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございましたm(_ _)m