アロワナ・古代魚に寄生虫を寄せ付けない方法

メダカ・金魚
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アロワナ、エンドリケリーなど古代魚を飼育しているとエサ金やヒメダカを活き餌として与えることは多いです。
なので薬浴したり目視で体表に寄生虫が付いていないか確認してから与える飼育者も多くなっていますが、実は餌魚のエラの裏側やウロコの付け根に寄生されていることが多く、見て確認してから与えたのに飼育魚が寄生虫に感染したという声が多く聞かれています。

薬浴も寄生虫駆除で有名なマゾテンやリフイッシュを使用してもシスト「さなぎ状態」や卵の駆除には効果が無いため、トリートメントしても駆除できていないことは普通にあります。

なのでこの記事では、この卵やシストも駆除できる方法を紹介しています。
記事タイトルは古代魚ですが、金魚全般、メダカ、熱帯魚など淡水魚全般に使用できる方法です。

※イカリムシ画像の出典元:小学館 日本大百科全書ニッポニカ

イカリムシ、ウオジラミ、ツリガネムシ寄生の危険性

古代魚に寄生しても、それほど問題視されていませんが、これらの寄生は危険です!寄生虫は30度もの高温に耐え、古代魚は薬浴に弱いので駆除に苦戦を強いられます。
また古代魚飼育は28度以上の水温で飼育することが一般的な為、寄生虫の活性が上がり、短時間でどんどん繁殖するため、短期間で駆除しないと数日のうちに大量寄生されます。

大量寄生された場合の危険性として
・無数の寄生虫が飼育魚の体表を噛んで吸虫し体内に毒素を注入する
・体表にくっ付くためにツメと牙を差し込まれ、飼育魚に無数の傷ができる
・栄養分・血液を吸血、体中痒がるため拒食、衰弱につながる

上記から傷ついた体表がきっかけでセッソウ病「エロモナス菌感染による皮膚出血・ただれ、体膨隆、穴あき、赤斑病など」、松かさ病などの二次感染症を起こしやすく、重症化につながります。
なので、たかが寄生虫ではなく、複合感染の元となる恐ろしいものと思って、しっかり予防することが大事です。

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活き餌のトリートメント方法

金魚やヒメダカなど活き餌のトリートメント方法としては、デミリン水和剤とマラカイトグリーンを使用します。
よくメチレンブルーやグリーンFゴールド顆粒を使用している声を聞きますが、これらでは寄生虫は駆除できません。
デミリン水和剤は甲殻類寄生虫であるイカリムシ、ウオジラミに、マラカイトグリーンはツリガネムシ、水カビによく効きます。

デミリンについて

デミリンは本来農薬として使用されている散布薬剤ですが、魚の寄生虫駆除にも個人でもアクアショップでも好んでよく使われています。

甲殻類の虫の脱皮を阻害するものであり、寄生虫の成長過程で必ず起こる脱皮を妨げ、成長を阻害します。その効果は幼虫だけでなく、シスト、卵にもまんべんなく駆除効果を発揮します。

成分は甲殻類に致命的なダメージをもたらすものですが、魚類には影響が少ないため、多くのアクアリストやショップで魚病薬に弱いアロワナを始めとする古代魚全般にも使用されてます。

使用時の注意点

①魚類全般に使え劇的な駆除効果があるといったメリットが多い便利品ですが、観賞魚の寄生虫駆除は本来の使用目的内に入っていないのでメーカー保証などは一切ありません。
使用は自己責任で行ってください。

②甲殻類に大ダメージを与える成分なので、エビやカニなどの甲殻類には使用できないです。ご注意ください。

プラジクアンテル

プラジクアンテルは水産用の魚病薬ですが、「イカリ虫やウオジラミ等の寄生虫にも使用できます。」

「」内文章:大谷錦鯉店販売ページより説明文抜粋

使用方法は取扱説明書をよく読み、用法・用量を守ってお使いください。

マラカイトグリーン液「商品名:ヒコサンZ・アグテンなど」

魚類や甲殻類、水草、バクテリアに至るまで影響が少ないと表記のあるマラカイトグリーン液。

アグテンも主成分は同じマラカイトグリーンです。

使用者からは薬効成分も低い、治らないといった声も多いですが、疫病学的には良い魚病薬だと思います。
作用としてツリガネムシ寄生虫や真菌類の細胞を染色し、その過程で活性酸素を発生→がん化させ虫・菌類自体を殺菌するため、効力は高いです。

なぜ効かないという声が多いのかと言うと薬効成分の効き目が2~3日と短いことに加え、底砂や濾過槽にゴミやヘドロが溜まっている水槽、カルキ抜きに使用する添加剤と混合する等すると効き目がかなり薄くなるため、そのような環境下で使用したために効果の実感が薄いのだと推測します。

使用時の注意点

マラカイトグリーン系の魚病薬を使う時は、活き餌のトリートメントならベアタンクで使用し薬効成分が切れる前に持続的に追加投与すること、アロワナなど古代魚水槽内で使用する時は濾過槽や底砂を徹底的に洗浄「ろ過器~パイプに至るまでヘドロ洗浄」し、カルキ抜きは規定量の半分くらい「十分カルキ抜けます」で魚病薬を使用すると効果が実感できると思います。
※なお古代魚に使用する時は規定量の1/4~1/5、少しずつ飼育魚の様子見をしながら投与してください。上記水槽関連の物を徹底的に洗浄すると規定量の1/4ぐらいでも効果がみられます。

ちなみに甲殻類の寄生虫駆除に使えるデミリンはマゾテンやリフイッシュといった寄生虫駆除に使う魚病薬とも併用して使用できます。
どの薬品でも言えることですが使用の際は用法・用量を守って正しく使用してください。

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